囲碁ライター・佐合比登史さんの案内で、東洋大学囲碁研究会を見学させていただきました。
東洋大学囲碁部の創設は約60年ほど前。
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囲碁研究会風景

東洋大学囲碁会は、“東日本大学OB・OG囲碁会”に加盟(Bブロック)しています。
東日本の主な行事は、
1月、東日本大学OB・OG囲碁団体戦。
3月、日本と韓国のホーム&アウェイで行う、日-韓大学OB・OG囲碁交流戦、等々。

案内された会場では、15,6名のOBと囲碁部員たちが囲碁を打っていました。
その一画で、時本壱九段(日本棋院・退役)が、後輩たちに指導碁を打っています。
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時本壱九段

今日は、年に一度の同校出身の時本九段を呼んでの懇親会です。
沖縄県那覇市出身の時本壱九段、お年より老けて見えますが今年で67歳、二十歳で入段し去年現役を引退されました。

時本九段の門下生に、女流の知念かおり四段がいます。
女流本因坊3連覇、女流棋聖4連覇など、タイトルを九つ獲得した花形女流です。
――なのに何故、まだ四段なのだろう?

時本九段、手直しをしながら、
「この手、きびしいね。
 でも、きびしい手は必ずしもいいとは限らないよ。例えば、こう反発されたらどうする?
 だから、きびしい手は打たない方がいい」
後輩の方、恐縮して何度もうなずいていました。

今日、もう一人のお目当ては牧野太郎君。
学生本因坊戦や学生囲碁王座戦など、常に関東予選を枠抜けしている強者です。
訊きたい話があったのですが、今日は不参加・・・・

――別な話を佐合さんに聞こう
佐合さんのフィールドは、“碁ワールド”の『催し案内』『アマ碁界』等々。
「小説家の坂口安吾、東洋大印度哲学卒ですよね」
「はい、笠智衆も印度哲学卒です」
「坂口は、囲碁は好きだが弱かったと、昔、新宿ゴールデン街で聞いたことがありますが・・・・」
「さあ、よく分かりませんが、弱かったと思いますよ」

会話の途中、突然、指導碁の席から拍手が起こります。
「よくやった! 今日、一番目の金星だ~」

それをキッカケに、懇親会場に早く行こうとの話があちこちで聞こえ始めます。