JR新橋駅前、汽車ポッポ広場の前に立つニュー新橋ビル。
この4階に、東京囲碁会館があります。
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新橋駅前、ニュー新橋ビル

この碁会所、日本で初めてのテーブル席の碁会所です。
碁会所歴、75年。

ニュー新橋ビル4階フロアーの、真ん中にあります。
室内はいたってシンプル。四角い部屋に、テーブルと碁盤しかありません。
新橋はサラリーマンの多い街、気楽に入って碁を打てます。
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東京囲碁会館

この碁会所の特徴は、席料が500円と安いこと。
一局ごとに、負けた方が、30円の席料を追加負担します。

碁会所は、故安永一さんの四女、とし子さんが継いでいます。。

安永一、明治34年生まれ、兵庫県出身。
彼の功績で特に目立つのは、
  1. アマチュア向けの囲碁専門月刊誌、囲碁春秋、を創刊。
  2. 木谷実・呉清源と共に、囲碁革命新布石法、を共著。
  3. 囲碁棋士を育成し、主な門下生に小松英樹九段。

「お父さん、どういう方でしたか?」
「子供の頃、普段かまってくれない父が、福井県の温泉に連れて行ってくれました。
 でも、大人がたくさん集まって碁ばかり打って、私はそっちのけ。
 旅館の仲居さんが、私と遊んでくれました。」(三女、あつ子さん談)

「碁を打っている姿しか覚えていません。
 いつもここ(碁会所)で、お客さんに指導碁を打っていましたね。
 終わると、いつまでも手直ししていました。」(四女、とし子さん談)

安永さん、東京以外にも神戸・伊丹にも碁会所を開いていて、囲碁普及ため、北海道、福井、名古屋、広島などを駆け回っていたそうです。(あつ子さん談)

故安永一に感じるのは、強烈なアマチュアリズムです。
「プロ棋士は、囲碁の専門家であり花形スターでもあるが、囲碁は決してプロ棋士のためにあるのではない。
 囲碁は、一般大衆、囲碁ファンのためにこそある。」