この交流会は、
日本の大学囲碁部OBたちが、韓国の大学囲碁部OBたちに働きかけたことで誕生しました。

 “全日本大学OB・OG囲碁会”の、当時の会長だった山下功さん(慶応大)が、
「韓国の大学囲碁部OBたちと、交流試合をやろうじゃないか」と提案します。
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試合風景、左側が日本チーム

しかし当時、韓国側に大学囲碁部OB会を横断する連合体がありませんでした。
日本側の申出を受け、急きょ“韓国大学囲碁OB連盟”を立ち上げます。

前編に続き、中園清三さんのインタビュー
中園さんは、アマ名人6回、アマ本因坊6回の別格のアマ棋士です。

「第1回目は我々がソウルを訪問しましたが、毎回、韓国側の受け入れ態勢には感謝しています。
 対局場にしても、毎回場所を変え、文化的な場所を選ぶなど、気を使ってくれていることを感じています」

「碁はいいですよ~
 碁を何局か打つと、後は酒があれば、言葉は分からなくても友になれます。
 若い人たちは、カラオケが入るとなおさらですネ」
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試合後、居酒屋で懇親会

第1回目に参加した、滝沢千晴氏(中央大)談
「日本から15名参加しましたが、韓国側の受け入れは熱烈です。
 試合後の接待がすごかった。
 ハシゴハシゴで、みんな、ヘベレケになるまで飲まされた」

第1回目からずっと参加している、寺田浩氏(日大)談
寺田さん、ここ3年ずっと日本側の幹事です。

「いつも向こうの接待に感激しています。
 今回、宿泊がお寺だったので、朝、我々を車に乗せ、下の町の温泉施設まで連れて行ってくれた。
 心配りが大変です」

「碁の力量ですか?
 若いプロ棋士は別にして、我々アマチュアはどっこいどっこいでしょう。
 酒は、さすがに向こうが強いですね~、年季が違います。
 カラオケ?
 負けません!
 うちの中園、韓国の歌、うまいですよ~」

中園清三氏談
「この大会の以前、
 大学同士の交流は、唯一、東京大とソウル大しかありませんでしたが、
 この囲碁大会をキッカケに、 早大と高麗大、慶応大と延世大、中央大と中央大が、各々交流を始めるようになりました」

囲碁の力とは、すごいですね。


取材後、中園さんが、
「ごんさんのお名前、李昌鎬(イー・チャンホ)と同じ、“鎬”の字が入っていますネ。
 じゃ~、碁、強くなりますよ!」
彼、まじめな顔をしながら冗談を言うタイプのようです。