すみれちゃん、韓国でもすごい人気です。
韓国プロ棋士の間では、すでに英才として有名でしたが、
「英才特別採用」でプロ初段に内定したことで、韓国人の間でも話題になっています。
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韓鐘振(ハン・ジョンジン)九段(左)と、すみれちゃん 画像:囲碁日報

仲邑菫(なかむら すみれ)ちゃん、
ソウル市内のハン・ジョンジン囲碁道場に通いながら、子供囲碁大会によく出場しました。
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すみれちゃん(左) 画像:囲碁TV
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すみれちゃん(右) 画像:囲碁TV

上の写真は“昨年夏”に行われた、『CROWNヘテ杯・子供名人戦』のテレビ中継。
解説者の李多慧(イ・ダヘ)五段の話にびっくりしました。

「すみれちゃん、小学3年生でしょう。
 プロに2目半。
 小学生の内に、(韓国でも)プロになれるわ」
進行係が驚くと、
「この時期の子は、成長が速いの。
 すみれちゃんには、囲碁界の多くの人が期待しているわ」
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記者会見 左は韓鐘振(ハン・ジョンジン)九段 画像:韓国棋院

仲邑信也九段
「韓国は、囲碁を学ぶ環境が良い。中学、高校に進学しても、日本と韓国を往復しながら囲碁の勉強をさせる計画です」
ハン・ジョンジン九段
「初めて見た時から英才だと思った」
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記念対局 崔精(チェ・ジョン)九段とすみれちゃん 画像:韓国棋院

記者会見の翌日、崔精(チェ・ジョン)九段と、互先での記念対局をすることで一層話題になりました。
崔精(チェ・ジョン)九段は、現在、女流世界ランキング1位です。


韓鐘振(ハン・ジョンジン)九段
1979年生、全羅南道出身。
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韓鐘振(ハン・ジョンジン)九段(中央) 画像:韓国棋院

韓鐘振は、“チュンアム”囲碁道場で師範のかたわら、
2012年、KBリーグ監督に史上最年少で就任。(32歳)
2014年、ハン・ジョンジン囲碁道場を開きます。(35歳)

経歴を見ると、彼に人望と信頼があることが伺えます。
特に年下の棋士からは、愛されキャラです。

<韓国の囲碁道場>

韓国には、プロ入段を目的にした囲碁道場がたくさんあります。
昔から“4大道場”などという言葉もあり、権甲龍道場が最も有名です。

これらの共通点は、大きな家に部屋がたくさんあり、道場主のご夫婦とともに合宿できること。
朝から晩まで碁漬けで、道場出身のプロ棋士もよく出入りします。
合宿制なので、日本から院生もよくきています。

現在、台湾女流名人のウィ・リージュン二段も、囲碁道場にきていますね。

<ハン・ジョンジン囲碁道場>

合宿制に比べ、ハン・ジョンジン道場は“通い道場”のようです。
すみれちゃんは、お母さんとともに(近くの)“ゲストハウス”に泊まり道場に通っているとのこと。

ハン・ジョンジン九段は、道場を3つの柱に分けています。
1 入段希望生班
2 英才入段班
3 女子入段班

師範に、金主鎬(キム・ジュホ)九段、趙漢乘(チョ・ハンスン)九段。
新進気鋭の道場と言えます。

道場住所:서울 성동구 홍익동 297번지  대명빌딩 2F
(住所をコピーして、グーグルマップに貼り付けると、比較的新しいビルの外観をご覧いただけます。
 道場は、2階ワンフロアーの広いスペースです)


以下の写真は――
すみれちゃんが参加した、昨年9月ソウル市江南区の“アックジョン棋院”で行われた、『女子最強戦』(江南区囲碁協会主催)のもようです。
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道場生の対局を見守るハン・ジョンジン九段(ガラス越し) 画像:囲碁日報
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対局後の検討をするすみれちゃん(左) 画像:囲碁日報
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3勝して10位に入賞したすみれちゃん 画像:囲碁日報
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すみれちゃんが慕う同じ道場のチョン・ジウお姉さん(右) 画像:囲碁日報

すみれちゃんがお姉さんに、
「次は、(優勝した)お姉ちゃんの番だよ」

金萬樹八段
「もう、囲碁の世界では、韓国だ、中国だ、日本だという壁は感じられません。
 選手の交流が、非常に盛んになっています。
 近年は、その傾向が加速していますね」

――民間人の交流、同意・同感します